今日の患者さんで気になったこと。
腰が痛くて、左の仙腸関節あたりが座っていたり立っていたりするとジクジク痛くなるとのこと。
仙腸関節の圧痛やCompression testなどの仙腸関節テストは陰性。動作での再現痛もありませんでした。
筋筋膜性の要素が強そうだと思い、仙腸関節周辺の高密度化を探していたのですが、触診していて気になったのが「仙骨が大きい」ということ。
女性だから幅広いのかなとも思ったのですが、それにしても他の女性と比べてもかなり大きい印象でした。いつもイメージしている施術ポイントとも少しズレている感じがありました。
ということで、今回は仙骨の個体差について調べてみました。
僕が今までざっくり持っていたイメージは、
「女性は幅広い、男性は細長い」
という程度でした。
今回参考にした文献はこちらです。
「日本人仙骨の性差について」
かなり古い文献ですが、他に良い文献を見つけられませんでした。もしおすすめの文献があればぜひ教えてください。
文献の内容をざっくりまとめると
※かなりざっくりなのでご了承ください。
縦の長さ(弧長)
- 男性:最大15.0cm、最小9.6cm
- 女性:最大14.1cm、最小9.0cm
耳状面(仙腸関節面)
- 男性:最大7.06cm、最小5.1cm
- 女性:最大6.34cm、最小4.02cm
横の長さ(耳状面間距離)
- 男性:最大11.9cm、最小8.1cm
- 女性:最大11.1cm、最小8.1cm
190例の調査では、5椎仙骨と6椎仙骨の割合はおよそ6:4でした。
思った以上に個体差が大きい印象です。
肉眼的な特徴
文献では、
- 男性は二等辺三角形あるいは五角形状
- 全体的に緩やかな彎曲
- 各仙椎体の高さは下方に向かって徐々に小さくなる
とされています。
一方で女性は、
- 5椎仙骨では五角形状が多い
- 第2仙椎以降で前方への彎曲が強くなる
- 第3~4仙椎あたりで椎体高が急激に低くなる
といった特徴がみられたようです。
臨床で思ったこと
普段、触診をしていると無意識のうちに「平均的な骨格」をイメージして評価していることが多い気がします。
しかし実際には、仙骨の大きさや形状、彎曲の強さにはかなり大きな個体差があります。
今回の患者さんでも、いつもイメージしている仙骨や仙腸関節の位置関係と少し違っており、「施術ポイントがズレて感じる」理由の一つかもしれないと感じました。
また、4割程度が6椎仙骨だったという結果も興味深いところです。
仙腸関節周囲の触診や評価を行う際には、「自分が思っている位置に本当にその組織があるのか?」を改めて考える必要があるのかもしれません。
また今回のケースでは、「仙骨が大きく感じた理由が本当に骨の形態差なのか、それとも軟部組織や姿勢の影響なのかは分からない」ということは念頭に置きながら次回再度確認してみたいと思います。
まだまだ勉強不足なので、仙骨の形態差と腰痛・仙腸関節周囲痛との関係についても今後調べてみたいと思います。
参考文献:ja

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