今日の患者さん。
10代の女の子です。
数日前から、特にきっかけもなく膝が痛くなったとのこと。
立ち上がるときに痛みがあり、それが数日続いています。昨日は階段の昇り降りもつらく、しゃがむ動作は痛みがあるため避けているそうです。
痛みの場所は膝蓋骨の内側から内下方あたり。
触診では、内側広筋の膝蓋骨付着部周辺に違和感はあるものの、明確な圧痛はありませんでした。関節裂隙や鵞足にも圧痛は認めません。
膝関節の可動域は左右ともにFull。股関節や足関節にも左右差はなく、これまでに大きなケガをしたこともありませんでした。
部活動は吹奏楽部。
また、痛みが出る直前はテスト期間だったため、普段より身体を動かす機会は少なかったようです。
評価で気になったこと
評価を進めると、内側広筋の膝蓋骨付着部周囲と、膝蓋上脂肪体(大腿骨前方脂肪体)付近の滑走性がやや低下していました。
この部位へアプローチすると、膝伸展時の違和感は軽減しました。
ただ、立ち上がり時の痛みはわずかな変化にとどまり、しゃがみ動作の痛みはほとんど変わりませんでした。
正直、まだ答えが見えていません
ここ最近は、ある程度「この組織が関係していそう」という仮説を立てながら介入できることが多かったのですが、今回は久しぶりに悩みました。
痛くなったきっかけがはっきりせず、身体所見も決め手に欠けます。
背が高い子だったので成長に伴う影響も少し考えましたが、成長痛のエピソードはありませんでした。
現時点では、局所だけの問題ではなく、股関節や下腿・足部を含めた運動連鎖や、筋膜の滑走性も含めて改めて評価してみようと考えています。
臨床では、「分かったつもり」になるよりも、「まだ分からない」と立ち止まることも大切だと改めて感じた症例でした。
次回の評価で何か新しいヒントが見つかれば、また報告したいと思います。

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